「スタート押せば、自動で洗濯できるんだろ?」
新しくやってきたドラム式洗濯機を前に、父はそう言った。
──確かにそう。
洗いからすすぎ、脱水、乾燥まで全部自動。
むしろ「人間はスタートボタンを押すだけ」っていうのが、
最新洗濯機の売り文句だった。
でも、その日──
洗濯が終わったのは、スタートから1時間半後だった。
■ 昔の洗濯機はシンプルだった──それが良かった
父は昔ながらの“一層式洗濯機”の感覚が抜けていない。
洗い5分、脱水3分。
ダイヤルを回して、「カチッ」と音がしたらすぐ始まる。
途中で止めたいときはフタを開ければいいし、
「今日は汚れてないから洗い短め」なんて調整もできた。
操作はシンプル。覚える必要もない。
洗濯機は、“自分の手足の延長”みたいな存在だった。
■ 今どきの洗濯機は、すごい。でも…長い!!
新しい洗濯機は、とにかく丁寧。
水量も洗い方も、センサーが判断してくれる。
使う洗剤に合わせた自動投入もしてくれる。
でも──
父「なんで1時間半もかかるんだ?昨日は30分くらいだったぞ?」
そう、その日の汚れ・量・設定によって時間がバラバラ。
しかも、設定が複雑すぎて「早くしたいけど、どこを押せばいいかわからない」。
■ 父の“言葉にならないイライラ”が噴き出す瞬間
ある日、父が「乾燥いらないのに!」とぼやいていた。
そう、乾燥付きのコースに気づかずスタートしてしまうと、
最後に「ふんわり乾燥」が始まってしまう。
- フタを開けようとするとロックで開かない
- ピーピー鳴るだけでキャンセルできない
- 「説明書出して」って言われても見たくない
→ 結果:1時間半の長旅へ…
■ 「便利」と感じるのは“慣れてる人”だけなのかもしれない
家電がどんどん進化していく一方で、
使いこなせる人と、そうでない人の差も大きくなっている。
父「結局、オレがやると変に長くなるんだよな」
“最新機能”が逆に“操作ストレス”になる──
それって、本末転倒じゃない?
■ まとめ:「ラク」になるはずが「めんどう」になる不思議
もちろん、今の洗濯機は本当にすごい。
音も静かだし、仕上がりもいいし、何より自動で全部やってくれる。
でも、「手順を知っている人」にとっては、昔の方がラクだったりもする。
洗濯の時間が読めなくなるって、実は結構ストレス。
スタートボタンひとつで“すべて任せる”時代だけど、
「ちょっとだけ洗いたい」日だって、あるんだよね。
「洗濯機の次は、まさかの外食でも…」
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